函館旅行

東日本旅行記

2007年3月4日から6日までの3日間、函館に行ってきました。

私の函館に対する思い入れは、函館が新選組副長の土方歳三最期の地であることから来ています。土方歳三ゆかりの地は、今まで京都・壬生、東京・日野に行ってきましたが、今回は『土方歳三ゆかりの地巡り』の最終回です。

五稜郭

函館へは、まず岡山空港から羽田空港に飛行機で行き、羽田で乗り換えて、函館空港に向かいました。

函館空港で市街地行きのバスを待つ間、早速、函館名物の塩ラーメンを食べました。塩ラーメンはかなりあっさりした味でおいしかったです。ガイドブックに「1日2杯はいける」と書いてある理由がよく分かりました。
塩ラーメン堪能後、バスで五稜郭に向かいました。まずは、2006年4月1日に新装オープンしたばかりの五稜郭タワーに登りました。タワーのエレベータを下りると、そこには巨大な五角形の景色が見えました。すごく大きい!ほんとに大きな五角形でした。財政難の江戸時代末期に、こんな巨大な施設を作ったのか、と思うと、ちょっと驚きでした。

五稜郭タワーのお土産屋には土方歳三グッズがたくさん並んでいました。土方歳三の服を着たハローキティーまでありました。やはり、土方歳三は函館の英雄なのだな、と感じました。
五稜郭の内部に入ってみると、函館博物館五稜郭分館がある以外は、建物はなく、殺風景でした。昔あった施設はすべて取り壊されてしまったそうです。でも、堀や石垣、土塀など、昔を想わせる遺跡がたくさん残っていました。

函館山から見る世界三大夜景

五稜郭からホテルに立ち寄った後、函館山に行きました。函館の夜景は、香港、ナポリと並ぶ、世界三大夜景のひとつであり、函館山は函館の夜景スポットです。

函館山展望台からは函館の街の美しい夜景を一望できましたが、とにかく寒い!しかも、だんだんとモヤがかかっていき、空が真っ暗になった頃には、ちょっと視界不良になっていました。それでも満足です。

夕食は、函館限定ハンバーガーショップのラッキーピエロに行きました。チャイニーズチキンバーガーとサラダ、黒ゴマのシェイクを食べましたが、どれも新鮮でした。
ラッキーピエロではおもしろい出来事がありました。私は環境保護のため、マイ箸運動をしていますが、ここでもマイ箸を使うため、店員さんに「割り箸はいりません」と言ったところ、たいへん感謝されました。そして、マイ箸・マイバッグ持参者に紙製コインを渡していて、「コインを店頭のポストに入れていただければ、店がブナ植林募金に5円寄付します」とのことでした。このような環境保護活動は私ははじめて知ったので、感動でした。また、何度も感謝の言葉を言っていただき、マイ箸を持っててよかったな、と思いました。

函館・戊辰戦争の史跡を訪ねる

3月5日は残念ながら雨で、雨男の本領発揮となってしまいました。

まずは、土方歳三最期の地に行きました。車やカラスの音が少し騒がしい場所ではありましたが、悲しい雰囲気が漂っていました。土方歳三は、孤立した新選組を助けるために、五稜郭から弁天台場に移動中に、ここで銃撃されたと言われています。無念だったことだろうと思います。

朝食は、活いか踊り丼を食べました。丼の上に生きたイカの足がのっていて、しょう油をかけると足が動き出すというもの。ユニークなのですが、私にとってはちょっとグロテスクすぎました。よく考えたら、昔、札幌でエビの踊り食いをしたときも気分が悪くなって、しばらくエビが食べられなかったことがあります。でも、イカは透明に近くて超新鮮。味も申し分ありませんでした。

朝食後は、碧血碑(へっけつひ)に行きました。ここに行く途中からかなり風雨が強くなっていました。風が強すぎて傘をさせません。地元の人もだれも傘もカッパも使っていません。私にとっては珍しい光景に見えましたが、函館は3方向を海に囲まれているので、特に風が強い街なのかもしれないです。

碧血碑は旧幕府軍の慰霊を弔う墓で、かなり山奥にありました。ここには土方歳三も一緒に埋葬されていると言われています。新政府軍の慰霊を祭る護国神社が街中に祭られているのとは対照的です。やはり表立って旧幕府軍の慰霊を祭ることはできなかったのでしょう。

碧血碑は林に囲まれたところに立てられており、風がすごく強くて、辺りは轟音がとどろいていました。この音は、合戦の様子を彷彿とさせます。ほんとにすごい音でした。

次に、金森レンガ倉庫→八幡坂→元町教会群→北海道第一歩の地碑へと行きました。八幡坂の上からは海が見えて、とてもいい景色でした。映画の舞台に使用される理由がよく分かります。

昼食は大地のめぐみというお店でハーフサイズのスープカレーを食べた後、前日に好印象だったラッキーピエロに行き、ジンギスカンバーガーとゆず茶をほおばりました。
夕方には、雨の中、ペリー像や旧函館区公会堂、元町教会群などの夜景を見て回りましたが、函館は夜景にはかなり力を入れているなと思いました。函館山からの夜景だけでなく、他の夜景も非常に美しいです。

最終日は津軽海峡を一望できる立待岬へ

3/6の朝はすごく天気がよかったです。ホテルから函館山の山頂がくっきりと見えていました。

まずは、朝食前に、土方歳三最期の地に再度赴きました。ここに来ることが函館旅行の主目的でしたし、ホテルから非常に近いところにあるので、再度行くことにしました。そして、碑の前で手を合わせて、後ろ髪ひかれる思いでその場を去りました。

朝食は、函館朝市にて、うにホタテ丼を食べました。今回の旅行では、いか・いくら・かに・うに・ほたてを制覇できて満足です。その後、朝市を歩いていたら、真空パックの無添加のいか飯を見つけました。無添加のおみやげを探していたので、とてもラッキーでした。

ホテルに戻ると、だんだんと雲行きが怪しくなり始めました。そして、チェックアウトする頃には雪が降り始めました。やっと、雪国に来たのだな、と思わせてもらえました。そんな中、函館の街の南にあり、津軽海峡を一望できる立待岬に向かいました。
立待岬は、岬だけあってすごい風でしたが、絶景といえる景色でした。波も強くて、潮しぶきが飛んできそうな勢いでした。柵はあるものの、絶壁で風が非常に強いので、ちょっと怖くなるくらいでした。ただ、強大な自然に立ち会えて、すごく満足でした。

その後、市電でホテルに戻り、バスで函館空港に向かいました。バスで空港に向かう途中、遠くに五稜郭タワーが見えました。土方歳三はあれほど遠くから、新選組を救うために馬で弁天台場に向かおうとしてたんだな、と考えてしまいました。部下が孤立して、生死をさまよっていたのだから、必死だったのだろうと思います。それが、土方歳三の鬼副長としての厳しさの中に人徳を感じる所以でしょう。

函館空港からは、はるか遠くに、先程行ったばかりの立待岬が見えます。さっき私がいた所は、もうあんなに遠くになってしまった。さあ、次の一歩が始まる!そんな気分でした。
(ちなみに、この函館旅行の数日後に、私の新しい仕事が決定しました。本当に次の一歩が始まりました!)

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